「Septentriones」数字から組み立てる7拍子
私の住んでいるところは、山に囲まれたのんびりとした町で、夜には星がよく見える。
庭からでも色んな星座を確認できるし、車で5〜10分走れば外灯が一つもない真っ暗な場所で星を楽しむことができる。
去年の秋くらいだっただろうか。
車で少し走ったところにちょうど良い真っ暗闇を探して星を見上げていた。
空一面の星がすごい勢いでまさに「瞬いて」いて、キレイを通り越して少し恐い気さえした。
その次の日にスケッチしたメロディが、今回の7拍子の曲「Septentriones」の原型。
モード
この曲のモードは、メジャースケールの6番目のエオリアンと2番目のドリアンをミックスしている。
簡単にいうと、上行するときはエオリアンで、下行するときはドリアン。
エオリアンとドリアンの違いは6度の音。
6度の音が♭するかしないかで明るさが全然違ってくる。
今回は、キレイなだけではなく少し恐さのある曲にしたかったので、1小節の中の前半はエオリアン、後半はドリアンという感じに二つのモードをミックスしてメロディを作ってみた。
こんなふうに複数のモードを行ったり来たりすることで、なんだか聴いたことがないようなメロディを簡単に作ることができる。
7拍子も割り切る
13拍子の「Sudovian Dance」のときに音楽的に素数を割る方法をご紹介したけど、今回の7も拍子も2等分や4等分で割り切ってみる。
☆4等分にしてみたり
(7÷4=1.75 なので 1.75×4=7)
*1=4分音符 , 0.5=8分音符なので、1.75=4分音符+付点8分音符
☆4等分の上に2等分をのせてみたり
(7÷2=3.5 なので 3.5×2=7)
☆4等分の上に16分音符6コ分の=1.5と、16分音符5コ分の=1.25を並べて聞く人の頭を混乱させてみたり
(1.5 + 1.25 + 1.5 + 1.25 + 1.5=7)
私は実際今回の曲を作る時に、素因数分解したり、素数で割ったあまりを分散させたりしてリズムパターンを組み立てていった。
例)4分の7拍子は 4分音符7コ=16分音符28コ なので素数5で割ると
28÷5=5×5+3 なのであまりの3を分散させて
6+5+6+5+6 なので
(1.5 + 1.25 + 1.5 + 1.25 + 1.5=7)
こんなふうに数字から考えると色んなリズムパターンを組み立てることができるので、数字の苦手な人にとっては苦痛でしかないかもしれないけど、興味のある人にはとてもおすすめ!