Smoke Gets In Your Eyes
煙が目にしみる
誰もが知っているジェローム・カーンの美しいバラード。
歌詞も切なくって、
-When a lovely flame dies, Smoke gets in your eyes.
-恋の炎が消えた時 煙が目にしみる
要するに失恋して泣いてるのだろうけど、とっても素敵な言い回しだ。
今回はこの「Smoke Gets In Your Eyes」の3連符練習用ソロピアノアレンジが完成したので、ご紹介しよう。
まずこちらが出来上がったアレンジ。
ポイント1:ポリリズム的3連符
販売している関係で残念ながら全てをお見せできないのだけど、いたるところに3連符が散りばめられているのがわかるだろうか?
今回のポイントはただの3連符じゃなくて、8分音符と一緒に弾くポリリズム的3連符。
たとえばこんな感じ。
左手が8分音符、右手が3連符という異なるリズムを同時に弾いている、わかりやすいポリリズムだ。
これはちょうどドビュッシーのアラベスク第1番と同じリズムになる。
簡単そうに見えるかもしれないけど、慣れていないとなかなかキレイに弾くのが難しいし、異なるリズムが同時に演奏されることで複雑に聞こえる。
こちらも同じく左手が8分音符、右手が3連符。
ピアノが手元にある人はぜひ音を出してみて欲しい。
E♭m7からDM7に移るところがお気に入りポイント!
これはリズムが逆になって左手が3連符、右手が8分音符。
この曲のアレンジの中で一番好きな箇所!
この両方のリズムをマスターすると、きっと演奏や作曲の幅が広がること間違いなし!
最初は難しいかもしれないけど、私の先生曰く、こういうのは自転車や水泳と同じで一回覚えてしまえば体が忘れることはないそうだ。
ポイント2:M7♭13(メジャーセブンフラットサーティーン)
あまり見かけないコードかもしれないけど、とってもいい音なので是非オススメしたい。
調号が見えないのでわかりづらいけど、この曲はキーがF(ヘ長調)なのでBが♭になる。
このB♭がこのコードでいう♭13の音。
このコードはハーモニックメジャーというスケールの1番目のモードだ。
(詳しくはまたの機会に...)
メジャー7ていうキレイなコードに♭13なんか入れたくないよ、と思うかもしれないけどこれがいい!
私はこういう音の事を勝手に”深みの一音”とよんでいるのだけど、これが入るのと入らないのでは奥行き感が全然違う。
コーヒーでいうコク、ビールでいうのどごし?!なのだ!
もちろん好みもあるので苦手な人もいるかもしれないけど、ぜひ試してほしい。
3連符のポリリズムとメジャーセブンフラットサーティーンをマスターしたい方は、「Smoke Gets In Your Eyes」に挑戦してみて下さい。
楽譜はこちらからSheet Music Plus