Robert Glasperを弾く「Baby Tonight」
ジャンル:ロバート・グラスパー
ロバート・グラスパーは私の好きなピアニストの中でもかなり上位だ。
Balck Radioが出るたびに本当に飛び跳ねるくらい喜んでいる。
何度か機会を逃してしまい、まだ一度しかライブに行った事がないのが残念。
今年は無理でも来年は行こう、必ず行こう!
グラスパーの音楽は何と言っても、カッコイイ!!!
これはジャズだとかヒッピホップだとかに分類するのはナンセンスに思えるほど、彼の音楽はグラスパーそのものなのだ。
我々はついついジャンルに分けたがってしまうけど、私はどちらかというとアーティストそのものが一つのジャンルのように考える方が好きだ。
ビル・エバンスはモダンジャズだけど、どう考えたってそれだけじゃない、彼の音楽はジャンルとしてもビル・エバンスなのだ。
グラスパーヴォイシング
グラスパーのカッコよさの肝と言ってもいいのが、彼の美しいヴォイシングだ。
Black Radio2の「Baby Tonight」のヴォイシングを解析してみよう。
コードはほとんどAm7 F#m7 CM7で、ブリッジをはさんでこのコード進行を3パターンのヴォイシングで演奏している。
まずは1つ目
m7コードのヴォイシングは下からR(Root),7,9,3,11
5度が入っていない代わりに11度が入っているところはビル・エバンスのヴォイシングに近いと言える。
CM7には5度も6度も7度も入っていて、もう全部乗せ状態だ。
2つ目
2つ目のパターンのm7コードのヴォイシングは下から7,9,3,5,7,9,11
かなり音数が多い。
左手は基本的なルート抜きのヴォイシングで、右手はそれぞれG,Eのトライアド(3和音)を押さえている。
やはり印象的なのは11度だが、今回は5度も入ってかなり厚みがある和音になっている。
CM7は9度も加わって、全部のせデラックス状態だ。
3つ目
どれもかなりシンプルになった印象だ。
M7もテンションがなくコードの原型に近い。
まとめ
この3つのパターンからグラスパーのヴォイシングの特徴を探すなら、
・m7に11度を入れる
・M7には5度と6度と7度を一緒に入れる
・必ず半音を入れる
こんな感じではないだろうか?
この3つのパターンでこの曲のほとんど弾けるので、ぜひグラスパーと一緒にグラスパーヴォイシングを体感してみて下さい!ぜひ!!
そして、もしm7コードを弾く機会があれば11度をそっと忍ばせてみて下さい。
(マイクチェックもグラスパーにかかればこんなにカッコよくなるのか・・・)