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音楽をもっと自由に 〜音楽理論や作曲のこと〜

3と4の最小公倍数は13?!

今日は簡単な算数から始めよう。

最小公倍数。

小学校で習ったと思うけど、それぞれの数字の一番小さな共通する倍数の事。

たとえば2と3の最小公倍数は6、そんな感じ。

では3と4の最小公倍数は?

12?もちろん12、数学的には。

ただ、音楽的には13と覚えているといいかもしれない!・・?!

 

問題1:4拍子の上で3拍子のフレーズを演奏すると、次に1拍目で出会うのは何小節目?

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上が簡単な4拍子のフレーズ、下が3拍子のフレーズ。

1拍目から一緒に弾き始めると、次に1拍目で出会うのは2つ目の黄色の所になる。

そこまで4拍子の四角形が3つ、3拍子の三角形が4つ、つまり

3と4の最小公倍数=12だ。

がしかし!出会う拍は13拍目なのだ!

ココ、意外とみんな間違って覚えていたり数えていたりするので、とても重要!

答え:3小節目

 

問題2:4拍子の曲で、12小節のうち4拍子のフレーズと3拍子のフレーズが1拍目に出会う箇所は何箇所?

 

4拍子で12小節なので拍は全部で48拍ある。

そのうち、3と4の公倍数(12の倍数全て)は最小公倍数の12と24、36、48になる。

なので4箇所出会うはずだ。

それでは見ていこう。

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13拍目の4小節目と、25拍目の6小節目と、37拍目の9小節目と、49拍目の・・・49拍目で出会うはずだが、それは13小節目になってしまうのでここにはない。

じゃあ3箇所しかないかと思ったら、計算上では1拍目を見落としてしまっていた。

そう、頭で計算するとどうもズレてしまうことが多いので、これは視覚的に覚えた方がいいと思う。

答え:4箇所

 

それにしても、こんなものどう使うのかと思っていませんか?

そんな方には是非これを聴いていただきたい。

この曲は12小節のマイナーブルースを変形した曲で、ピアノのソロの最初の数コーラスだけピアノは4拍子、ベースとドラムは3拍子という、なんともトリッキーな演奏をしている。

是非みなさんも、スコット・ラファロとポール・モチアンと一緒に4拍子の上で3拍子を数えながら、3と4の公倍数+1の場所でビル・エバンスと出会ってみて下さい。

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