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音楽をもっと自由に 〜音楽理論や作曲のこと〜

「5連符の雨をぬけて」 5:4ポリリズム

7月のおわりに、ものすごい雨の夜があった。

歩きはじめてすぐに小雨が降り出し、これくらいなら平気かなと思ってそのまま歩いていたら土砂降りになってしまった。

土砂降りの中20分歩いて、自宅についてすぐ雨が止んだ。

村上春樹じゃないけど、これ以上ないくらいの「やれやれ」だった。

 

その雨のせいか、その頃に作った曲が土砂降りのような曲になったので

「Through The Rain (of quintuplets) 5連符の雨をぬけて」というタイトルをつけた。

 

youtu.be

 

 

5と4のポリリズムの作り方

①5:4のポリリズムを作るには5と4の最小公倍数の数の音符が必要になる。

つまり20コの音符を1小節の中に入れる。

16分音符の5連符×4拍で20コの音符が作れる。

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②つぎに、20コの音符を「右手:4コづつ」「左手:5コづつ」でグルーピングする。

そうすると、右手は5つのグループ、左手は4つのグループができるので、それぞれのグループの最初の音(色が濃くなっている音符)が5:4のポリリズムになる。

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5と4のポリリズムエクササイズ

曲を弾く前に、準備運動的なエクササイズから初めてみよう。

①難易度☆☆

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まずはアクセントを気にせずに弾いてみよう。

リズムが体に馴染んできたら、アクセントをつけて弾いてみよう。

 

 

②難易度☆☆☆

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まずはアクセントも四分音符をも気にせず、16分音符だけ弾いてみよう。

慣れてきたら四分音符の音をのばしながら弾いてみよう。

それができたら、アクセントをつけて出来上がり。

 

タディキナトゥの使い方

上の二つのエクササイズが楽に弾けるようになったら、いよいよ曲を弾いてみよう!

 

前回の記事のオマケで少し書いたけど、インドのリズムのシステム「Takadimi」では

5=ta-di-ki-na-thom(タディキナトゥ)

という言葉なので、この曲を弾くときは「タディキナトゥ」を言うと弾きやすい。

「タディキナトゥ」っていう言葉がしっくりこない方は、好きな5音の言葉でもOK。

(例:「カタクリコ」「プチトマト」「タチクラミ」など…)

 

使い方はこんなかんじ↓

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見てわかるように、ずーっと「タディキナトゥ」(あるいは好きな5音の言葉)を言うことになるので、正直疲れるし息が切れる。

でも慣れれば楽にできるようになるので、最初が一番大変かな。 

 

はじめのうちは難しく感じるかもしれないけど、この5連符の雨をぬけたら、きっとあなたは5:4のポリリズムをマスターしているので、ぜひチャレンジしてみて下さい!

 

 

Enjoy!!

 

*楽譜はこちら