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音楽をもっと自由に 〜音楽理論や作曲のこと〜

コルトレーンチェンジ 応用編①アドリブの作り方

前回のコルトレーンチェンジのつづき。

(前回のコルトレーンチェンジしくみ編は→こちら

今日はコルトレーンチェンジを使ってアドリブを作っていこう。

 

アドリブの作り方

1コルトレーンチェンジ

まずは、ツーファイブワン(Key C: Dm7 - G7 - Cという終始の形)でコルトレーンチェンジをマスターしよう。

1段目が普通のツーファイブワンでのアドリブ。

2段目はC→A♭→E→C周り、3段目はC→E→A♭→C周りのコルトレーンチェンジを使ってアドリブを作ったもの。

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ただコードトーンをなぞっただけなのに自分ではなかなか思いつかないような新しいフレーズができる。

アドリブ作りに行き詰まっている方は是非試してみてほしい。

実際の曲に使うとこんな感じになる。枯葉 (in Gm) 最初の4小節

f:id:pianeco:20170926080551p:plain1段目はオリジナルのコードで、全てB♭のダイアトニックコードだから全部ピンク。

2段目、3段目はB♭の長3度グループB♭、D、G♭をそれぞれ移動している。

実際に音を出してみるとわかるけど、コルトレーンチェンジを使ってアドリブを作ると、とても面白いフレーズが作れる。

もしあなたが誰かと演奏している時にコルトレーンチェンジを使ったアドリブを演奏したら、きっとみんなハッと驚くこと間違いなし!

曲によってツーファイブワンの長さや位置が変わってくるので、まずはじっくり考えてうまく当てはまるように作ってみよう。

 

2コルトレーンチェンジ+代理コード

次に、代理コードを使ってコルトレーンチェンジを更に変化させてみよう。

(代理コードとは→こちら

代理コードは3全音(増4度)の関係にあるから、G7→ D♭7になる。

コルトレーンチェンジの他のキーはそれぞれ、E♭7→ A7、B7 → F7となる。

代理コードを使ったコルトレーンチェンジでアドリブを作ってみるとこんな感じになる。

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5度7thから1度(V7- I)の形が2度♭7thから1度(II♭7 - I)になるので、ドミナントモーション色がだいぶ薄くなり、また一味違ったサウンドになる。

あなたはどっちの方が好きだろう?

 

3ドリアン的コルトレーンチェンジ

個人的にはこれが一番やりやすくて考えやすくてオススメ。

ドミナント7thを全部取っ払っちゃって、ドリアン(2度マイナー)だけで考えちゃうやり方。

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これだと1小節にコードが1つだから、少し余裕を持って考えることができる。

特に速いテンポの曲の時なんかは、こちらの方がオススメ。

これはドリアンだけを繋いだものだけど、ミクソリディアン(5度7th)だけを繋いでみてもいいかもしれない。

 

コルトレーンチェンジという一つのシステムを使っても、色々な方法でアドリブを作ることができる。

きっとまだまだ私の考えつかないような方法だって山ほどあるはずだ。

コルトレーンチェンジはいつもAdvanced Levelの話みたいに言われているけど、仕組みさえわかってしまえばそんなに難しくないので、ぜひぜひ挑戦してみてほしい。

自分なりのコルトレーンチェンジを使ったアドリブ方法が見つかれば、確実に300くらい(?)レベルアップするはず!

 

次回は、コルトレーンチェンジ応用編②作曲に使う!(10月中旬予定・・・かな)