これだけは知っておきたい対位法2つのポイント(Counterpoint 2)
大切なポイントはこの2つ!
対位法というのは複数のメロディーが同時に演奏される、バッハのインベンションのようなものだけど、実はこの理論は色んなところで非常に役に立つ。
例えばメインボーカルの他にハモりのラインを考える時、トランペットとサックスのリフを考える時、弦楽四重奏を作曲する時etc....色んな場面!
そこで覚えておくと便利なのがこの2つ。
1. 完全協和音でDirect motionしない!
2. 完全協和音にDirect motionで行かない!
*完全協和音に聞き覚えのない方はコチラ(前回の記事)
3種類のモーション
まずはMotionの種類について。
対位法には主に3種類のmotionがあって形で見るととてもわかりやすい。
①平行に進行するDirect motion
②真逆に進行するContrary motion
③片方が一定の音のまま進行するOblique motion
完全協和音でDirect motionしない!とは
1つ目のルール。
これはつまりユニゾン、5度、オクターブで平行に進行しないという事。
言い換えると3度と6度しか平行に進行できないという事。
よくボーカルのハモりなんかで3度や6度が多く使われてるけど、逆に言えば3度と6度しか平行に進行できないからなんだと知ったときには、なんとも言えないスッキリ感があった。
大事な用語2つ
2つ目のルールに行く前に大事なキーワードを覚えておこう。
Cantus Firmus → 元になるメロディ
Counterpoint → 元のメロディに対するメロディ
Cantus Firmusはラテン語でカントゥスフィルムスと読むらしい。
カントゥスフィルムス、なんか言いたくなる。
ポッキーかなんか持ちながら言うと魔法的な何か起こりそう。
「カントゥスフィルムス...カントゥスーフィールムス!!」
完全協和音にDirect motionで行かない!とは
2つ目のルール。
これはユニゾン、5度、オクターブに行くときに平行進行で行かないという事。
キラキラ星をCantus Firmusにして、上下それぞれにCounterpointを作ってみる。
ピンクの△印が付いているところが完全協和音になるので、その一つ前の音から完全協和音に行くmotionに注目してほしい。
2つのルールの意味がわかっただろうか?
対位法には他にもたくさんのルールや、それと同じくらいたくさん例外もあるけど、でもまずはこれだけ、この2つのルールを覚えてみてほしい。
ただこれはあくまでstrictなルールであって絶対禁止なルールではない。
私の先生もよく言っていたけど、一番大事なのは自分がイイと思う音。
それが対位法的にNGでも、どうか自分の耳と声を信じて突き進んじゃってほしい。
手始めに自分のお気に入りの曲に、もう1つ新しいメロディ(Counterpoint)を作ってみてはどうだろう!